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日本ヘビー級新鋭、高橋良輔(11勝・6KO・3敗)
対東洋太平洋ヘビー級ランキング8位、モセシ・カビカ(フィジー、15勝・11KO・6敗)の試合が後楽園ホールで行われた。結果は高橋良輔の8回判定勝ち。
当日はメインの試合が東洋太平洋Sウェルター級王者決定戦ということもあり、ホールは超満員。 |
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モセシ・カビカの入場時、後楽園ホールに大きなどよめきが湧きあがった。
体重94キロ身長183センチの高橋良輔と106キロ190センチのカビカが並ぶと、カビカの重量感はものすごい。良輔にとっては、これまで戦った14回の対戦者とは比較にならない圧倒的な迫力を感じる相手だ。
1Rのカビカのめちゃめちゃに重たいパンチ、ビュンと風を切るスピード、良輔は圧倒された。右あるいは左のバシッという洗礼をもらった。ロープに追い込まれた。
しかし、カビカから一瞬たりとも刺すような視線を離さない。厳しい表情から、一瞬、笑みがこぼれる。この不遜なまでの落ち着きは、何だ?
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| 2Rの前半まで、カビカのパンチの重力、鋭さ、スピード、
そしてスローモーション・ビデオを早回しで見るような(?)圧倒的な重量感と瞬発力が光った。観客は息を呑んだ。 |
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もちろん、良輔は、相手の好き勝手にさせてはおかない。カビカの少々大振りなパンチの間を縫って、右ショートを顔面に炸裂させる。カビカぐらつく。
細かいワンツー、コンビネーション、あるいはボディーブロー。良輔、技が冴える。スピードが青い火を噴く。 |
3Rに入った。カビカの右ストレート。とてつもないパワーを秘めている。良輔の顔面で擦過音を立てるだけで見ている者の脊髄が痛む。
良輔、身体を振れ、頭を振れ。避けるんだ。クリーンヒットを受けると、瞬時マットに沈むぞ。よけろ、そう。そうだ。そこで、カウンターを返す。バシッ!
どうだ! |
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試合中、金子ボクシングジムの金子健太郎会長はじめ、セコンド陣の怒声に近い指示の声が、一瞬の休みもなく、青コーナーから飛ぶ。
驚いた。良輔、指示のシャウトをちゃんと聞いている。「レバー!」でカビカのボディーにどん。「左!左!小さく!」で、一瞬、操られたように、そう動く。
疾風怒濤の中で目はカビカに、耳は青コーナーに張り付いている。人間技じゃない。 |
第5R。良輔は強さを見せつけた。カビカは、「意外や意外、こいつは小さな巨人だ」と思ったのではないか。
良輔の左フックを受けて、膝がぐらり。スタミナも底がついてきた。 |
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良輔の強い意志あふれる瞳。東洋太平洋ヘビー級8位のランカーを破れば、自分もランカー入りだ。日本人初の快挙。負けられない、絶対に。
カビカは、2001年7月、東洋太平洋ヘビー級チャンピオンに挑戦。現チャンプのオケロ・ピーターに敗れた。現在36歳。再度タイトル戦に挑むには、
この戦いを制しなければならない。破れると恐らく2度とチャンスは無い。負けられない、絶対に。
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しかし、6R、良輔の優位はゆるがない。カビカが右を打つ瞬間、良輔の左が炸裂する。カビカ、効いてる。足がぐらつく。パンチは大振り。重量感が失せてきている。 |
| いよいよ、8R、最終ラウンド。絶対負けられない二人。最後の力をふり絞る。死闘。死闘だ。山場を作った、良輔が!
終了のゴングが鳴る数秒前。鋭い右がカビカの顔面をとらえた。カビカ、顔をぐしゃぐしゃにして、思わず膝をつく。非情なゴング!あと数秒あれば、KOできたかもしれない。 |
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素晴らしい試合だった。カビカも頑張った。最後までスピードと迫力が衰えなかった。充実の試合だった。
おめでとう、良輔。本当におめでとう!次の次か?東洋太平洋ヘビー級タイトルに挑戦するのは。すべて史上初! ヘビー級だぜ、日本人初のヘビー級の快挙。生半可じゃない、ホント、これは大変な快挙だ。もう一度言う。良輔、おめでとう!
頑張ったね。 |
| まぶしいばかりの良輔の笑顔。カビカの健闘をたたえる。だが、敗者は悲しい。カビカ、君の勝利への執念は、全ラウンドを通じて痛いくらい伝わってきた。君の次の試合、応援に行くよ。絶対に。 |
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テレ朝のインタビューに、スポンサーからいただいた「私製チャンピオンベルト」の勇姿で答える良輔。いわく、ヘビー級ボクサーとして、
昔から、西島洋介さんを尊敬の的とし、またライバルと意識してきた。今や、彼の到達点を超えられるのではないかという確かな手応えを感じている。(記事・下北沢エクザス会員・山口明雄) |
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